予算特別委員会

令和5年予算特別委員会 10月6日 補正予算質疑

◎浜田ゆきひろ委員 私からは、54ページの1、国際理解数育推進費、(1)中学生海外派遣経費120万円に関連してお伺いいたします。
本事業は、我が会派の強い要望により昭和63年に実現し、それ以来、継続して実施されておりましたが、新型コロナの影響により、今年度は4年ぶりの開催となりました。
まずはじめに、7月下旬に実施した今年度の成果についてお話しいただければと思います。
〇教育指導課長 本事業でございますが、4年ぶりの開催となりました。
その間に渡航先の状況が変わったことや、本事業が3年間途切れたことに対して影響が懸念されましたが、派道生全員が大きな事故や病気もなく、全行程を終えることができました。
派遣生は、日本での事前研修や、イプスウィッチでの学校生活やホームステイを通じて、語学の向上はもちろんでございますが、異文化理解を深め、日本のよさを再認識する大変よい機会となったことは、生徒たちの貴重な経験となったところでございます。
◎浜田ゆきひろ委員 無事に全行程を終え、生徒たちに貴重な経験をしてもらえたことをうれしく思います。
私自身も今から16年前にこの海外派遣に行かせていただいた身でございまして、初めての海外、初めてのホームステイの中、多民族国家のオーストラリアで、様々な人種の家族、友達と親しみ、異文化交流ができたことで、考え方や視野が大きく広がった実感があります。学生のときに世界に飛び出したこの経験は、やがて自信や勇気となり、今の自分を作っていると言っても過言ではありません。
今回、帰国した地元生徒にも感想を聞きましたが、「交流を深めていく中で世界観も大きく変わり、価値親の変化や視野の広がりを感じ、自分を見つめ直すことができました」また、「この経験を将来に生かしていきたいです」といった、英語力の向上だけではない、これからの人生への大きな財産となる経験を得られていることが分かります。
現在、各校2名、男女1名ずつの計66名を派遣しておりますが、このすばらしい経験は、より多くの子どもたちにしていただきたいと思っております。
そこで、今後の人数の拡大も期待いたしますが、予定はありますでしょうか。また、ホームステイの受入れについては1家庭で2〜3名の派遣生を受け入れることになったと開いていますが、1家庭1名の方が、よりコミュニケーションの機会を深め、成長にもつながると思いますので要望いたしますが、いかがでしょうか。お聞きいたします。
〇教育指導課長 まず、派遣生の増員に当たりましては、費用面だけではなく、現地の学校やホームステイの受入体制、引率者の増員など、検討していく課題がございます。
現時点では、4年ぶりに再開した本事業を軌道に乗せるとともに、次年度に計画しているイプスウィッチからの生徒の受入れ事業を充実させていきたいと考えてございます。
また、ホームステイの受入れでございますが、今年度は以前よりも受入家庭が少ないという状況でございました。原則1家庭1名となるよう現地の教育機関に要望していましたが、結果としましては1家庭1名となった派遣生は34名でございました。
区教委としては、引き続き、1家庭1名となるよう要望調整を進めてまいります。
◎浜田ゆきひろ委員 分かりました。より多くの子どもたちに充実した経験をしてもらえるよう、お願いいたします。
本事業は年度により金額の変動はあるものの、派遣生1人当たり約40万円を区が公費負担しており、現在、旅費や委託費など一部費用を受益者に負担してもらうため、4万円の自己負担金をお願いしています。
しかしながら、物価の高騰などが見られる中、特に低所得家庭への自己負担金の金額や補助などについても検討をするべきと考えますが、予定はありますでしょうか。
〇教育指導課長 自己負担金につきましては、受益者に一部の負担をいただくという考え方から、23区内の他の自治体の海外派遣事業においても、金額の多いところでは10万円程度、平約すると4〜5万円の自己負担を課しているところでございます。
一方、困家庭等に対しては、区といたしまして、自己負担金の補助等について、今後、関係課と共に検討してまいりたいと考えてございます。
◎浜田ゆきひろ委員 ありがとうございます。
意欲ある生徒が、負担金のために参加を断念せざるを得ないといったことがないよう、検討をお願いいたします。
派遣を終えた後は、進学なども相まって、せっかくつながった派遣生徒同士の交流も途切れ、66名が再会する機会もなかなか作りづらい現状があります。
生徒同士がつながり、交流できるようにしていくことは重要なことであり、同窓会の開催なども含めて、区として支援できることがあればと思いますが、いかがでしょうか。
〇教育指導課長 生徒の派遣終了後は、子どもたちは事後研修を1回行った後、成果発表会を行う解団式を実施してございます。その間に派遣生同士が連絡先を交換しているといった様子も多く見られます。
同窓会の実施につきましては、あくまでも生徒たちが自発的に取り組むものであり、区が主体となって進めていくことは難しい点がございますが、来年度の子どもたちの事前研修等において、派遣生のOBを講師として呼ぶなどし、派遣終了後も生徒同士が交流を深められる機会を持てるように検討してまいりたいと考えてございます。
◎浜田ゆきひろ委員 ぜひ、様々な検討を進めていただき、例えばOBによるアドバイス会など、前年度以前のOBも巻き込んだ交流の機会、きっかけをつくっていただければと思います。
また、ホームステイ先や現地学校で付き添ってくれるスクールバディとも、生徒が派遣後も継続的に交流できるようにすることが大切であるところ、生徒単独のみではなかなかハードルの高さもありますので、区として支援できることはないでしょうか。お聞きいたします。
〇教育指導課長 派遣の終了後、全ての派遣生に対して、お世話になった現地のホームステイ先にお礼の手紙を出すように指導しているところでございます。
現地の家族や学生とのつながりは一生の財産になるということや、派遣終了後も積極的に交流を続けていくことに価値があるといったことについて、研修の中で今後も丁寧に指導していきたいと考えてございます。
◎浜田ゆきひろ委員 分かりました。丁寧かつ寄り添ったサポートをお願いいたします。
最後に、区では平成30年度まで隔年でイプスウィッチ市から生徒を受け入れており、次年度は6年ぶりに生徒の受入れを復活すると聞いております。
来年度は本区とイプスウィッチ市が友好都市となって30周年を迎える記念の年でもあり、本区とイプスウィッチ市の生徒間交流を一層充実させる企画や計画などを打ち出してはいかがでしょうか。
また、30周年事業の中で、各界で活躍している派遣生OBに来ていただき話を聞くなどの交流の機会をつくるとともに、本事業の意義を広く伝えられるような機会を設けてはいかがでしょうか。お伺いいたします。
〇教育指導課長 次年度は、お話のとおり、イプスウィッチから6年ぶりに生徒の受入れを行うといった予定でございまして、既に打合せを開始しているところでございます。
平成30年度は31名の生徒が来日し、開進第二中学校のセミナーハウスに3泊、区内のホストファミリーに3泊と、その期間、中学校での体験学習やホストフプミリーとの日本文化体験などを行ってきたところでございます。
次年度の計画については、先方の意向をしっかりと聞きながら、練馬区とイプスウィッチの生徒双方にとって互いを理解し、友好を深められるような取組を検討してまいりたいと考えてございます。
また、記念すべき30周年事業の内容につきましては、今後、イプスウィッチ市と相談しながら決めてまいりますが、過去の派遣生も何らかの形で関われるように、所管課と連携をしながら進めてまいりたいと考えてございます。
◎浜田ゆきひろ委員 ぜひ、検討をお願いいたします。
OBの方々は、多くが本事業の経験を糧に国内外で幅広く活躍しておりますが、私を含め、本区や本事業への恩返しをしたいと思っている方も大勢いると感じております。ぜひ、そうしたOBを活かした取組もしていただければと思います。
また、以前に本会派から要望いたしましたイプスウィッチ市とのライブ配信やビデオメッセージ、手紙などを通じた交流についても、例えば、クラス単位で向こうとつなげて会話するなど、派遣に参加していない人も交流できるように、この30周年を機に実施の検討をして進めていただけるよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

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